今回は、良いゲームUIについて、最近自分が考えていることをまとめました。
ゲームのユーザーインターフェース。
ボタンや画面の遷移、演出なども含みます。それに触れる、そしてゲームを通して得る体験も含めて考えます。
ゲームUIの大前提
まず、良いゲームUIを語る前に一つ、前提をまとめておきます。
UIは以下の要件を満たしていなければいけません。
- 使いやすさ
- 分かりやすさ
- 見やすさ
それぞれ視認性や直感性、一貫性、操作性などのワードがありますが、抽象化したら大体この3つになるかなと思います。
プレイヤーが適切で分かりやすい手順で、迷わず(設計者が意図する場合以外)目的を達成できるみたいな感じ。
ゲームのUIにはさらに、「面白さ」が必要です。
単純に面白いだけでは無いので、「感情を動かす」という方が適切かもしれません。
- 思わぬリワードを得た時の「驚き」や「喜び」
- ゲームで勝利した時の「達成感」や「満足感」
- ド派手な必殺技で大ダメージを与える「爽快感」「高揚感」
- ホラーゲームなどの「恐怖」
それらを演出やフィードバックで体感させるのがゲームUIの部分的な役割であり醍醐味でもあります。
良いゲームとはプレイヤーをファン化できるゲーム
良いゲームとは、プレイヤーをファンにする力があるゲームだと考えています。
ファンとは特定の人やモノなどを支持し、愛好する者のこと。
プレイヤーがゲームのファンになるとどうなるのか
プレイヤーがゲームのファンになると、どうなるのか。
皆さんも経験があると思うのですが、ゲームをプレイするだけでなく、ゲームの情報を集めたり、グッズを購入したり、プレイする以外の行動に出たりしたことがあると思います。
そうなると、ゲームに関連する情報に触れる時間、例えばキャラクターを目にする時間が増えるなど、より意識がゲームに向かうことになります。
ゲームのプレイヤーをファンにするには
プレイヤーをゲームのファンにするには、登場人物・キャラクターの魅力やゲームシステム自体の面白さももちろんかなり重要です。
むしろそれらがファン化に与える影響がほとんどとも言えると思います。
そこで、UIデザイナーがファン化に寄与することは可能でしょうか。
UIがファン化に貢献するには
UIがゲームのプレイヤーをファン化させるためには、以下の要素が考えられます。
- そのゲームが持つ世界観をUIに落とし込み、唯一無二のものにする
- プレイヤーが安心できるクオリティ、今後の継続的なプレイでも期待できるビジュアル表現
- ゲーム外、SNSなどの露出に画像作成の協力
例えばスプラトゥーンのような、ゲームのビジュアルがシステムとの関係性が高く、そして唯一無二で魅力ある表現になると、グッズの展開もしやすいですし世界観のプレイヤーへの伝達も容易。
また、クオリティ的に不安のあるゲームよりもクオリティ高く、表現にこだわりがありフックのあるUIの方が開発者の力の入れ様が伝わり、長く安心してプレイできる。
SNSでの露出も安心感に繋がりますが、プレイヤーが目にする機会や場も増えるため意識する時間が増加します。
感情と記憶の密接なつながり
「感情」は「記憶」とリンクします。
感情を揺さぶることの出来る体験を提供することで、よりユーザーの記憶に残るゲームにすることが出来ます。
より記憶に残るゲームを作り上げることによって深く意識に刻まれ、ファンになる可能性も高まると考えています。
ファンになってくれたプレイヤーのために
ゲームのファンになってくれたプレイヤーのためにできることは何か。
それはゲーム、コンテンツの寿命を長くすること。
せっかくそのゲームを支持し、愛好してくれるプレイヤーがいたとしても、ゲームのサービスが早期終了したり、続編が作られずメディア展開もないと寂しいですよね。
積極的なSNSの運用やグッズ化などのメディア展開、ゲーム本体の運用をできるだけ継続するための運営努力が、長くファンを大事にする要素になります。
まとめ
良いゲームは、キャラやシステム、そしてUIも含めたプロダクト全体でプレイヤーをファン化できるゲームです。
プレイヤーにクオリティの高いゲーム体験、UIを提供し、ファンになってもらうことで長くゲームを運用し、プレイヤーにも楽しんで愛してもらえるゲームを開発し運営していきましょう。