2010年代の初頭にソーシャルゲームの業界に入り、そこから今までずっとゲームUIデザイナーとして働いています。
その当時の大手に入社し、そこから派生して小さな会社に移り、最終的に現在はそれなりの規模の会社に行きつきました。
今のところ中堅のデザイナーとして働いていますが、キャリア的にはそこそこよかったんじゃないかなと思います。
なんとなく今このタイミングで思い出したので書いていきます。
2010年代初頭のそれなりに大きなソシャゲ会社
2010年代初頭といえばいわゆるソシャゲバブル期で、出せば売れる時代でした。
自分含め多くの開発者はweb業界から流れてきたと記憶しています。
とにかく人を増やしたかったようで、採用面接時に課題(架空のゲームバナー、タイトルロゴ)が出され、かなり拙い出来でしたが入社することができました。
それなりに大きな会社に入社できたのですがメリットもあればデメリットもありました。
メリット
- スキルの高い人が結構いたのでその人たちから吸収できるものが多かった(教育もしっかりしている)
- 向上心のある人にとって同じ志で開発ができる環境にあった
- 業界の慣例、ルール的なものを知ることができた
- やる気がある人であればチャンスが多い
デメリット
- 自分よりもスキルの高い人だったり社歴の長い人が多いので昇級しづらい
- 役職も埋まっていて、増えることもあるけど基本付くのは難しい
その会社では各タイトルの「ディレクター」「メインデザイナー」「メインエンジニア」がとにかく偉い、みたいな感じで給料もよく、どのメンバーもそこを目指して頑張ってる雰囲気でした(そうでない人もいましたが)
そして自分としてはありがたかったのですが、メインデザイナーはコンペ形式で選ばれることが多かったので入りたての社員でもチャンスが何度かあったのはとても良かった。
2年在籍してコンペに4回ほど出しまして、1回目はデザインは評価されたが経験不足のためサポートメンバーとしてアサイン。2度目にメインデザイナーになり、3度目は落選。4度目もサポートメンバーとしてアサインされました。
これだけ目立とうとしてもなかなか昇級、給料アップにはなりませんでした。
とにかくデキる人が多かったのでなかなか目立てない
メイン級のメンバーには当たり前ですがデザインであればデザイン、エンジニアであればプログラミングの知識や技量ももちろん、マネジメントや各パートとの折衝など必要なスキルが山ほどあります。
割と自分はデザインのアウトプットの自信はあったのですが他のスキルが当時は足りておらず、部長クラスの方々の信頼を得るに至らなかったのかもしれません。
当時は「稼げる!」と思って飛び込んだのですが(もちろんゲームも作りたかった)、思うような評価を得られず、といった感じでした。
当時の大手を辞めて小さなソシャゲ開発会社へ転職
会社が傾きかけ、自分で会社を立ち上げるディレクターが後をたたなかった時期が訪れました。
そのうちの一人、の会社から自分にも声がかかり、かなり迷ったのですが転職することになりました。
いわゆるブラック企業と呼ばれていた雰囲気の会社ではありますが、新たに立ち上がった会社には夢があります。
もちろんこういった会社にもメリットデメリットはありまして、
メリット
- 社員が少ないため、ちょっと頑張るだけでかなり目立てる
- 目立てるので昇級もしやすい
- 外部由来でないスキルの向上が見込める
- 一定のクオリティのアプトプットのスピード向上
デメリット
- とにかく人手不足なので自分のスキル外のこともやらないといけない場面がある
- プライベートの時間はかなり少ない
こんな感じです。
その会社ではデザイナーが少なく、そんな中で新規プロジェクトが発足したので入社もそのプロジェクトのメインデザイナーになるというすでに席が用意されている状態。
大手の会社もほとんど毎日終電でしたが、この会社では泊まりの日もかなり多かったと記憶しています。
他メンバーが終電で帰る中、社長と二人で残って仕事をすることもあり、それなりにアピールも含め頑張っていたのもあり、その年の査定面談で経験したことのないくらい給料が上がりました。
結局家族との時間が取れず1年で辞めてしまいますが、下記を得られたのはかなり大きかったです。
得られたもの
- やっとそれなりに生活できる給料のベースができた
- アウトプットのスピードがかなり上がった
現在、それなりの規模の会社に行きつく
ここからは今現在働いている会社の話になるのであまり深くは語りません。
メインはゲームアプリ開発という感じでしょうか。
ただ、これまでの経験や積み上げてきたスキルがそれなりにあると思っていて、立ち位置的にも中堅クラスにはいるんじゃないかなと思います。
業界的に転職を繰り返しながら給料のベースアップを行なっていき、たまにいい感じのプロジェクトに配置されてうまくいけばガッと上がる、みたいな感じだと思っていて、そんな感じで今生きてます。
ここまで一応ゲーム業界で働いてきて、大手の会社と、スタートアップ的な会社、どちらも経験してきて良かったなと感じています。
大手の会社では外部からのスキル向上と、ある意味人脈を自然に築ける環境、そして労働環境が良い。
小さな会社であれば、馬力は必要ですが給料水準を上げることができ、自身のスキル外の力、そしてその環境でしか伸ばせないようなスキル(アプトプットのスピード感やなんでもやる感)を向上させることができます。
果たして今、そんなジョブホッパー的な動きが気軽にできるか分かりませんが、いろんな会社を知って、試しに働いてみたりするのもいいんじゃないかなと思います。
そしてそういった経験から、自身の強み、バリューみたいなものをうまく見つけ出して確立していけばその後の働き方がかなり楽になります。
とにかくゲーム業界が気になっているのであればどこでもいいので手当たり次第覗いてみて、飛び込んでみるのをお勧めします。